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◆◆◆ リアレベライザアキュムレータ交換の巻 ◆◆◆

既に10年の車齢を超えたとはいえ発売当時フラッグシップモデルであったV12気筒750のハイライン、しかし最高級乗用車としての乗り心地からはかなり遠のいている感があり高速道を走行時や一般道に段差があるとリアが蹴り上げられるような落ち着きの無い状態である。

当時のモデルから油圧とエアーによるサスペンションコントロールが導入されているが、これらが十分に機能していないためにダンピング制御が追いついてこないようである。 「たけ号」のサスペンションには油圧式レベライザーにEDC(電子式ダンピング制御装置)がついた本来とてつもなく乗り心地がいい(はず?)構成となっている。

EDCモデルのショックには左のようなタンコブがついている。 ノーマルモデルのレベライザーショックは比較的構造がシンプルなようですがEDCはこの電動モーターでショック内のオイル流量をコントロールして減衰力を変化させます。

コンソール側のコントロールスイッチには「スポーツ」「コンフォート」の2種類が選択でき、それぞれのポジションにおいて現在の作動シフト(1速〜4速)・車輌速度・加速度等の複数の情報を基にマッピングされた減水力で作動するような仕組みです。

レベライザ付きの車輌は構造上どうしてもオイルラインのトラブルが多く特にこのショック自体のシールやプレッシャーホース継ぎ手部分からのオイル漏れに泣かされると聞きます。 EDCは内部オイル流路が複雑で各シールポイントへの負荷が分散されるためか一般のレベライザショックよりもオイル洩れが起きにくいようです。

ただし起きてしまった場合、並の費用では納まりません(おー怖) まーEDCを殺して普通のレベショックを入れるかレベライザそのものを殺してしまうかの荒業を使えば別ですが(笑) とりあえず「たけ号」のリアショック回りは特にオイル滲みも無く未だ平穏状態にあるので今回は乗り心地改善だけに留めよう。

 

乗り心地改善のツボは死亡していると思われるアキュムレーターの交換。 まーシンプルにして効率的に考えられたよく出来たシステムではある(機能していなくても問題無く走れるから 笑 ) 

普通にディーラーで交換すると左右部品代6万と工賃5万といったところ、でもきっと耐圧ホースも駄目ですとかラインも交換時期ですとか色々とお土産を付けられて20万コースになるのは見えているのでお世話になっている民間工場に本国直輸持ち込みで依頼。 お値段は部品代込みにしても5万足らず、まー半分ですね。

アキュムレータの交換は乗り心地の改善だけでなく各種プランジャーやレベラインへの負担緩和を願っての意味もある。 ショックでカバーしきれない入力を風船で吸収しない今の状況はその負担が直接ラインやボディにダイレクトに来てしまうので最悪ホース破裂やあらゆる装備品への振動(車が古いのでこの振動やショックが大敵なのです)で新たな故障やプラスチック類の破損等を招きます。 極端にいえばエンジンマウント・ミッションマウント・ジョイントディスク・各種サスペンションパーツ等ありとあらゆるブッシュ類等、あー恐ろしい。

 

幸いなことにリアライン系は今までどこもリークした事がないようで非常に綺麗な状態である。フロア周りにもオイル染みも無い。

交換後の画像(左)をみても分かるように作業がとても丁寧にされた事が伺いしれますね、スバラシイ(^^)ラインの固着や滲みで問題があれば応相談としていたがその必要も無かったので一安心である。

 

 

 

 

 

 

 

 

リアアクセルエリアではショック以外に駆動用のレギュレーティングバルブがありここも要チェックである

ひどいものだと錆や堆積物で元の形が分からないほどになっていることがあります、以下の画像を見ての通り非常に状態は良好ですね。 正常に稼動していればエンジンを掛けたときにリアがムクッと持ち上がってきます。

さて交換後の感想ですが、これが実にいい(*^−^*)

以前とはまるで別物と言えるほど落ち着いた乗り心地となりました。 今回レベラインのメンテと合わせてレベリングオイルも殆ど交換したのですがそのせいかどうか以前不動となっていたEDCコントロールも正常稼動するようになりました(恐らくはアキュム交換でショックへの過剰負荷が無くなりセンサーが正常動作するようになったこととオイルラインの洗浄効果によりバルブ類のスラッジが除去されたからかもしれません)

非常に滑らかに路面状況を吸収して車を路面に接地させる乗り心地は国産車に無い独特の感覚です、エンジンや駆動系への振動負担も減りV12エンジンがさらに滑らかなサウンドを響かせる官能のドライビングが戻りました。 EDCは加速度センサーで前後ダイブ制御を行うので走り出しのトルク加速をしても車体の挙動は乱れずクルーザーのような滑らかさを味わえています。

交換後に伊豆に行く機会がありましたがスポーティ性ではある意味アキュムが死んでいる方が峠などの走りは楽しいかもしれません(笑) EDCのスポーツといってもガチガチには出来ませんので。。。 (以前は17インチ仕様でしたが現在は15インチ純正なので余計にそう思います、暫くは乗り心地重視の設定で行こう)


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